個別の問題点-クレジット・リミット

【金融検査マニュアルのチェック項目】

(ⅰ)大口の与信や反復・継続的な与信を行う場合等においては、必要に応じて予めクレジット・リミット(与信額の上限、与信総額に占める比率の上限、与信方針の再検討を行う与信額等)を設定しているか。
   具体的な設定や見直し等の管理は、取締役会等の承認を受けて定められた基準に従い、営業推進部門等から独立した与信管理部門が行っているか。

(ⅱ)信管理部門は、クレジット・リミットを超えた際の与信管理部門(必要に応じ取締役会等)への報告体制、権限、手続等を定めたクレジット・リミッ卜に係る内部規程・業務細則等を策定しているか。
   また、当該規程等に従って適切にクレジット・リミットの管理を行っているか。

「クレジット・リミット」とは、与信先(個社別、グループ別、ポートフォリオ別、等)にあらかじめ設定された与信額の上限枠のことです。

伝統的な顧客向けの融資業務でも、あるいは、証券投資・市場取引等の業務分野においても、反復継続的な与信が想定される場合、個々の取引毎に稟議承認手続をとることは、時間的ロスとなり、ビジネス・チャンスを失うことになりますので、限度額(クレジット・リミット)と期限等をあらかじめ設定して包括的に事前承認を得ておく手法が用いられることが一般的です。

本チェック項目では、クレジット・リミットの設定やそれに伴う諸手続について、与信管理部門が権限を持つべきであるとしています。
金融機関によっては、実際の個別クレジット・リミットの設定を営業推進部門又は信用供与部門(審査部門等)が行っている場合も見られますが、その大枠や設定基準は、与信管理部門を通じて取締役会等の承認を受けたものとし、リミット超過時の対応等を与信管理部門の権限として留保しておく必要があります。
決して、与信を供与する業務や審査を行う部門が単独でクレジット・リミットを設定・承認できるような態勢を取るべきではありません。

記事製作者

中小企業診断士 湯谷 一夫

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