評価・改善活動

経営陣は、自社のコンプライアンス態勢について、PDCA(PDCI)サイクルを回して、不断の改善を図っていく必要があります。

分析・評価

1.法令等遵守態勢の分析・評価

取締役会等は、法令等遵守態勢の改善を図るため、法令等遵守態勢が有効に機能しているか否か、そのプロセスをチェックする必要があります。
監査役監査、内部監査、外部監査の結果報告や自ら関連部署に行わせた調査の結果、各部門からの報告などあらゆる情報を収集した上で、自社の法令等遵守態勢について、分析・評価することが求められます。
なお、これらの情報は、必ずしも法令等遵守態勢の弱点や問題点を報告することを目的としたものとは限りませんから、各取締役がそれらの報告・情報の中から弱点や問題点の所在、その背後にある原因を把握する感度(センシティビティ)や洞察力を備えていることがポイントになります。

なお、外部監査については、会計監査人による財務諸表監査に限定するものではありません。現状では、制度上義務づけられている財務諸表監査及び同監査手続の一環として実施される内部管理態勢の有効性等の検証以外の外部監査を義務付けるものではないことには留意が必要です。
ただし、当該会社が内部管理態勢の有効性を確保するため、財務諸表監査と別に外部監査を受けている場合は、財務諸表監査の結果と併せて、内部管理態勢の有効性を総合的に検証することとなります。

 

2.分析・評価プロセスの見直し

取締役会等は、法令等遵守態勢の実効性を高めるために、法令等遵守の状況分析と実効性の評価を行う必要があります。
なお、同分析・評価のプロセスについても改める点がないかどうか見直しを行うことが求められます。

組織として事後検証可能なものとするため、取締役会頭による検証・見直しの事績は、何らかの形式で保持(記録)しておくべきです。

 

改善活動

1.改善の実施

取締役会等は、前述の分析・評価および検証の結果に基づいて、法令等遵守態勢の弱点や問題点を改善する具体的な「改善計画」を策定し実行させる態勢の整備を求められます。

2.改善活動の進捗状況

取締役会等は、コンプライアンス統括部門における問題点の改善状況に対するフォローアップを行う態勢を整備することが求められます。
取締役会等の指示・命令事項の実施状況を確認することは当然ですが、フォローアップのプロセスを整備することにより一連の業務プロセスとして定着させることが重要です。

3.改善プロセスの見直し

取締役会等は、通常の法令等遵守態勢の施策の立案・実施のプロセスの評価・見直しだけでなく、業務改善プロセスの評価と見直しが要求されます。改善プロセスが態勢の改善のために機能しているか、改善プロセスで問題となっている点はないか等改善プロセスの見直しを行い、法令等順主体性の実効性を高めていく必要があります。

組織として事後検証可能なものとするため、取締役会頭による見直しの事績は、何らかの形式で保持(記録)しておくべきです。

記事製作者

中小企業診断士 湯谷 一夫

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