個別の問題点(顧客サポート等管理、顧客情報管理、外部委託管理、利益相反管理態勢等)

顧客サポート等態勢、顧客情報管理態勢、外部委託管理態勢、利益相反管理態勢における個別の問題点を解説します。

顧客サポート等管理態勢

1.相談・苦情等処理の紛争解決機能の発揮

相談・苦情等への対応の基本は、「顧客の理解と納得」を得る点にあります。些細な手違いや誤解が紛争のきっかけとならないように顧客感情にも配慮した対応が必要となります。
したがって、顧客の「理解」を得るために理路整然とした事務手続を定めるだけでなく、顧客の「納得」を得るための対応を研修等により教育することが重要です。

 

顧客情報管理態勢

1.顧客情報管理のための組織の整備等

個人顧客の顧客情報に関しては、その安全管理、従業者及び委託先(当該情報の取扱を委託する場合)の監督として、当該情報の漏えい、滅失又はき損等の防止を図るために必要かつ適切な措置が講じられている必要があります。

【参考:金融分野における個人情報保護に関するガイドライン】

  • 第10条 安全管理措置(法20条及び基本方針関連)
  • 第11条 従業者の監督(法21条及び基本方針関連)
  • 第12条 委託先の監督(法22条及び基本方針関連)

2.情報共有についての着眼点

第三者との間で顧客情報を共有する場合、共有に係る同意を原則として書面による等の方法により、事前かつ適切に取得する態勢とする必要があります。
ただし、個人顧客の顧客情報については、金融分野における個人情報保護に関するガイドライン第13条第6項に該当する場合を除きます。

【参考:金融分野における個人情報保護に関するガイドライン】

第13条第6項
(個人情報保護)法第23条第4項に従い、次に掲げる場合において、当該個人データの提供を受ける者は、第三者に該当しない。

  1. 個人情報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データの取扱の全部又は一部を委託する場合
  2. 合併その他の自由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合
  3. 個人データを特定の者との間で共同して利用する場合であって、その旨ならびに共同して利用される個人データの項目、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的及び当該個人データ管理について、責任を有する者の氏名又は名称について、あらかじめ、本人に通知し又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき。

3.機微(センシティブ)情報の利用等

金融分野における個人情報保護に関するガイドライン第6条に規定する機微(センシティブ)情報については、取得、利用又は第三者提供を行わないことを確保するための態勢を整備しておく必要があります。

4.顧客情報の外部への持ち出し

役職員が顧客情報を社外へ持ち出す場合は、管理者等の承認手続に加え、「業務上、必要な情報に限ること」、「常時携行すること(書類、ノートPC等の車内等への放置禁止等)」などを、業務マニュアル等に明記し、研修等により関係職員に繰り返し周知徹底する必要があります。

 

外部委託管理

1.調査の外部委託

事故に関する調査業務は、支払の前提となる業務であることから、これを外部に委託する場合は、特に、厳格な委託業務の管理が求められます。
次の各ポイントが社内規程に明記されていることや責任部署の設置など定性的な取組を確認するだけでなく、適正な調査活動がなされていることやその管理・指導態勢を検証する必要があります。

【明記されるべきポイント】

  • 委託先の業務の適性を管理するための規程や体制が整備されているか。
  • 委託先の調査活動に対し、実効性のある管理及び指導が行われているか。
  • 委託先が遵守すべき事項について、委託契約の中で定められているか。
  • 委託先の管理及び指導について責任部署が明確にされているか。
  • 委託先およびその業務について、適期的な評価が行われているか。

 

利益相反管理態勢

利益相反管理における「利益相反の恐れのある取引」は、当該会社及びそのグループ関連会社の行う取引の中から特定する必要がありますが、その利益を保護すべき顧客は、当該会社の顧客だけでなく、その子会社等の顧客が含まれることが明らかにされています。
このため、利益相反のおそれのある取引によって、これらの対象顧客の利益が不当に害されることとなる可能性がある取引類型を特定し、管理する態勢を整備することが求められます。

 

その他

会社は、歩脚保護や顧客の利便性向上のため必要があると判断した業務に関し、自らが望ましいと考える顧客保護等の水準とそれを維持するための方策を具体的に定める必要があります。
したがって、各種法令、検査マニュアル又は指針等に明記されていなくても、顧客保護等のために必要と判断したことには自主的かつ積極的に取り組むべきです。

記事製作者

中小企業診断士 湯谷 一夫

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