償却・引当の内容(有価証券、デリバティブ取引、その他の資産の評価)

有価証券、デリバティブ取引、その他の資産に対しても自己査定の結果に従って合理的に算定された損失見込額について、償却・引当を行います。

有価証券の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証
    有価証券の評価については、以下のイ〜ハの区分に応じ評価する。
    イ.債権の評価
    (イ)時価が把握されている満期保有目的の債券及びその他有価証券の債券につい
       ては、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額として直接償却する。
    (ロ)時価が把握されていない満期保有目的の債券及びその他有価証券の債券につ
       いては、債権に係る貸倒引当金の方法に準じて予想損失額を算定し、Ⅲ分類
       とされた部分のうち予想損失額に相当する額を損失見込額として引当金に計
       上し、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額として引当金に計上するか又は直接
       償却する。
    ロ.株式の評価
      Ⅲ分類とされた部分のうち予想損失額に相当する額を損失見込額として引当金
      に計上し、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額として直接償却する。
    ハ.外国証券及びその他の有価証券の評価
      上記イ、ロの区分に準じて評価する。
  • 償却・引当結果の正確性の検証
    有価証券の評価について、上記に掲げるとおり、損失見込額を引当金に計上するか
    直接償却しているかを検証する。

上記のイ〜ハに従って、Ⅲ分類、Ⅳ分類された部分を損失見込額として償却・引当することになります。

 

デリバディブ取引の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証
    時価評価が行われていないデリバディブ取引の評価について、債権に準じて評価を行うものとする。
  • 償却・引当結果の正確性の検証
    デリバディブ取引について、上記に掲げるとおり、評価されているかを検証する。

市場性が低く、時価評価が行われていないデリバティブ取引について、留意しておく必要があります。

 

その他の資産の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当結果の正確性の検証

    その他の資産の評価について、下記に掲げるとおり、損失見込額を引当金に計上するか又は直接償却されているかを検証する。

以下の1.〜4.に示した「その他の資産」についても、自己査定の結果に応じ、償却・引当基準に従って合理的に算出した損失見込額を償却・引当しなければなりません。

1.仮払金の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証
    貸出金に準ずる仮払金以外の仮払金については、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額として引当金に計上するか又は直接償却する。

2.動産・不動産の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証
    所有動産・不動産については、Ⅳ分類とされた部分を直接償却する。
  • 償却・引当結果の正確性の検証
    動産・不動産のうち固定資産の減損については、「固定資産の減損に係る会計基準」(平成14年8月9日企業会計審議会)等を踏まえ、適切に行われているか検証する。

3.ゴルフ会員権の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証
    ゴルフ会員権については、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額として引当金に計上するか又は直接償却する。

4.その他の資産の評価

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証
    イ.買入金銭債権について、債権と同様の方法により分類を行っている場合におい
      ては、債務者区分が破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先である者が発行する買
      入金銭債権は、貸倒引当金と同様の方法により予想損失額を算定し、Ⅲ分類と
      された部分のうち予想損失額に相当する額を損失見込額として引当金に計上
      し、Ⅳ分類とされた買い入れ金銭債権は、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額と
      して引当金に計上するか又は直接償却する。
    ロ.貸付債権信託受益権について、債権と同様の方法により分類を行っている場合
      においては、債務者区分が破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先である者の債権
      を流動化した受益権は、貸倒引当金と同様の方法により予想損失額を算定し、
      Ⅲ分類とされた部分のうち予想損失額に相当する額を損失見込額として引当金
      に計上し、Ⅳ分類とされた受益権は、Ⅳ分類とされた部分を損失見込額として
      引当金に計上するか又は直接償却する。

上記以外のその他の資産については、Ⅲ分類とされた部分のうち予想損失額に該当する額に相当する額を損失見込額として引当金に計上し、Ⅳ分類とされた部分は損失見込額として引当金に計上するか又は直接償却する。

【金融検査マニュアルのチェック項目】

  • 償却・引当基準の適切性の検証

    買入金銭債権又は貸付債権信託受益権を債権と同様の方法により分類を行っている場合においては、貸倒引当金と同様の方法により予想損失額を算定しているかを検証する。
    なお、債権の分類と同様の方法により分類を行っている場合、又は分類を行う必要があるにもかかわらず分類を行っていない場合で、引当金の計上又は直接償却を行っていない場合には、合理的な根拠があるかを検証する。

    上記以外のその他の資産について、上記に掲げるとおり、損失見込額を引当金の計上又は直接償却しているかを検証する。

記事製作者

中小企業診断士 湯谷 一夫

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