組織を戦略に合わせて作ろう

戦略を策定し、事業内容が決まったら、実施する体制(組織)を整える必要があります。
小規模や一人で事業を行う場合は、問題なのですが、事業規模が大きくなってきて役割分担をする必要があると
どのように分業するかが事業を効率的に行えるかに関わってきます。

戦略に沿って設計する

基本、組織は、戦略に合わせて作る必要があります。
まず、前提として事業を行う必要があり、その事業をどのように行っていくのかを定めたのが戦略になります。
そのため、事業を成し遂げることができる組織を作るのです。
ただし、組織の部署を並べることだけを意識していては、良い組織は作れません。

組織設計で気をつけること

人材との関係性

組織を構成しているのは、その会社の人材で構成されます。
描いた組織構造に適した人材がいない場合、その組織は機能しないでしょう。
よく担当者を複数の役職に兼任させる例がありますが、本当に機能しているのか疑問があります。
基本的に一人の人間が管理する人数は、限られます。業務の規模に合わせて組織構造を考える必要があります。

組織構造で対応できない場合は、職務権限でコントロールするなどして柔軟に設計する必要があります。

既存業務への影響

組織を一から構築する場合は、思い切った大胆な設計ができます。
しかし、既存の組織がある場合は、注意が必要です。
理想の組織設計を描いたとしても一度に変更することは、よく考えるべきです。
一度に変更してしまうと影響が多方面に渡って発生しますので本当に日々の業務に影響が発生しないか検証を行うべきです。
影響が見過ごせない場合は、段階的に変更していくことでリスクを軽減できます。

 

組織形態の例

組織は、戦略によって主に次のようなタイプに分かれます。
しかし、戦略によって組織形態は様々な形が考えられますので、特定の型にとらわれることなく柔軟に考える必要があります。

機能別組織

仕事の目的別に単位を作成した組織になります。
規模の経済を達成することに適した組織構造です。
例えば、製品を作る製造部、お客さまに営業を行う営業部などです。

メリット

  • それぞれの部門の目的が明確であるため、専門性に優れ効率的に業務を行うことができる。
  • トップからの命令系統が明確で統制がとりやすいため、余計な作業が発生しにくくなる。
  • トップに情報を集約しやすいため、大局感を持った判断がとりやすい。

デメリット

  • 権限や情報が上層部に集中しやすいため、全体に情報が伝わりづらく上層部の負担が高くなりがちになる。
  • 部門間の専門性が高いがゆえに、部門間の情報連携が取りづらくコンフリクトが発生しやすくなります。
  • 全社的なマネジメントを行うポジションが少ないため、将来の経営層を育成することが難しい。
  • 専門性を高めすぎると各部門において、柔軟な対応が取りづらくなる。

 

事業部制組織

製品、地域又は顧客など事業別に単位を作成した組織になります。
例えば、関東地方を担当する関東事業部、関西地方を担当する関西事業部などです。

メリット

  • 事業部単位で活動ができるため、機能別組織と比較して意思決定が早く柔軟に対応しやすい。
  • 各事業部ごとの採算性を把握しやすい。
  • 組織を管理(マネジメント)するポジションが機能別組織と比較して多いため、経営感覚を持った人材を育てやすい。

デメリット

  • 事業部ごとに採算性を求められるため、事業部の目標を優先しがちになる。
  • 事業部ごとに目標を持つため、全社的な方向性を統一しづらくなる。
  • 各事業部に共通した機能をそれぞれ持つ場合、全社的にコストがかさむ。

マトリクス組織

機能別と事業別の分類を掛け合わせた組織になります。
それぞれのメリットを活かして専門性を活かし柔軟な対応を必要とする場合に利用します。
機能と事業のそれぞれのボスが存在しているため、権限の優劣をつけて権限を明確にする必要があります。

メリット

  • 複数の市場や複雑な機能の組み合わせに対応できる。
  • それぞれの部門間での情報共有が促進する効果が期待できる。
  • 意思決定が早くできるため、外部の変化に対応しやすい。

デメリット

  • 責任の所在があやふやになりやすい。
  • 指示を出すボスが複数になった場合、指揮命令系統が混乱する可能性がある。
  • チームメンバーの評価者が曖昧になり、現実に即した評価を実施しずらい。

記事製作者

中小企業診断士 湯谷 一夫

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